捨てたもんじゃない!
トヨタの産廃を積極活用
愛知・三好町 公共工事に再生品
愛知県三好町は8日、町内にあるトヨタ自動車などの工場から出る産業廃棄物の再生品を、歩道の整備などに積極的に採用していくと発表した。トヨタによると、同社の産廃が公共工事に本格的に利用されるのは初めて。
このほど完成した町役場駐車場の歩道(約800m2)が最初の試みとなった。トヨタ明知(みょうち)工場の鋳物製造から生じる砂くずと、コンクリートなどを混ぜて造られたブロック2万枚を敷き詰めた。
歩道に33カ所ある植木の添え木は、町内の自動車部品会社が古いウレタン製バンパーと塩化ビニールの水道管から再生した素材を切断して作った。
明知工場は昨年10月、岐阜県の業者とブロックを共同開発、従業員向けに売り出したのを町側が知り、「工場の恩恵を受けている町として、ごみ減量への取り組みをお手伝いしたい」と採用を決めた。
担当の市川剛建設部次長は「仮に少し高めでもリサイクルを進めるため、工場から出る産廃を積極的に活用したい」と話す。11月以降は、地籍調査で境界を示すために使うくいを、現在の木からバンパー再生品へ順次切り替える予定だ。
(平成12年5月9日 中日新聞)