無焼成レンガ
製造・販売で新会社
関西電力など4社
姫路市に製造工場
関西電力は12日、関西総合環境センター(KANSO)、近畿コンクリート工業、亀井製陶(本社=岐阜県土岐郡、亀井宏明社長)の3社と共同で、無焼成レンガブロックの製造・販売会社「共生」を設立したと発表した。社長はKANSO環境共生部部長の木村逸美氏が就く。製造工場は今月11日に着工、敷地は兵庫県姫路市にある関電の社有地を利用した。本社もここに置く。
10月に工場が完成した後、同月中に「アーザンブリックス」という商品名で発売。価格は1m2当たり5,800円と、一般的な水準に比べて割安だ。事業開始から3年目以降、年間2億5,000万円の売り上げを目指す。
新会社の資本金は2,000万円。出資比率は、KANSOが50%、近畿コンクリート工業が30%、関電が10%、亀井製陶が10%。社員数は13人を予定。
無焼成レンガブロックは、原料を焼かずにブロックを製造する「無焼成固化技術」を活用するもので、製造工程で二酸化炭素(CO2)は一切でない。この技術の特許は亀井製陶が持つ。通常のレンガブロックに比べて割安で、曲げ強度が1.2倍以上、圧縮強度が1.7倍以上高い。
新会社で発売する無焼成レンガブロックの特徴は、原料の8割を産業廃棄物で賄う点。日本下水道事業団の汚泥処理場、関電の火力発電所など産業廃棄物の調達先にもめどがついている。
事業化の検討に際しては、試作品の強度、安全性を確認するとともに、亀井製陶が産業廃棄物を使わず製造した無焼成レンガブロックを、KANSOが関西地域で試験販売。自治体、ゼネコン、造園業者に納入した実績がある。
(平成13年6月13日 電氣新聞)