東邦レオ
焼かずに汚泥を固化
れんが風ブロックに再生
東邦レオ(大阪市中央区上町1の1の28、橘俊夫社長、06・6767・1110)は、たい積汚泥など廃棄物を利用したれんが風ブロック「アーザンブリックス」の本格販売を始めた。原料の80%が廃棄物で、しかも焼かずに固めるため製造時に二酸化炭素を出さない環境保全賞品。価格は地域により1m2当たり6300ー6800円。輸入の焼成れんがより30%程度安い。
同ブロックは亀井製陶(岐阜県土岐郡)が製造。たい積汚泥の他水あか、窯業廃土、下水汚泥焼却灰、石炭灰、鋳物砂、ペーパースラッジなどの廃棄物にセメントや固化剤を加え混練・真空圧縮・固化し、自然乾燥させてつくっている。
圧縮強さは日本工業規格(JIS)の1.7倍で、曲げ強さ、耐摩耗性にも優れている。さらに、滑りにくいためバリアフリー歩道に適するほか、凍結にも強く、寒冷地でも使用できる。割れても練り直すことで何度でも再生可能。
色も豊富で、アンティーク風に仕上げた。形状は角のあるスクラッチ型と、角を丸く仕上げたスクラッチコボル型。サイズは縦98×横198×厚さ60ミリメートル、重量は2.2ー2.3キログラムと通常のれんがとほぼ同じ。厚さが80ミリメートルの製品もある。今後、歩道や病院・公共施設の周辺道路、駐輪場、公園など幅広い分野での使用が見込まれ、同社では「オフィス周辺や工場敷地内に敷くことで環境保全に取り組む企業姿勢をアピールできる」としている。
(平成13年7月23日 日刊工業新聞)