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プレスリリース「平成16年12月3日 読売新聞」

わくわくカンパニー 亀井製陶
「無焼成レンガ」製品化
高度な技術 中国も注目 原料の80%が廃棄物

得意とする焼き物製造の技術を生かして原料の80%を廃棄物でまかなう「無焼成レンガブロック」の製品化に成功し、環境対策の面から注目を集めている。

笠原町の地場産業でもあるタイル製造業界は、製造過程で出る大量のタイルくずを町内の処分場で処理していた。しかし、施設が満杯となったため、1992年、笠原町と業界で対策協議会を設立。そのメンバーになったのが、亀井社長が環境問題に取り組み始めたきっかけだった。

4年間の試行錯誤の末、1996年に同社敷地内に新会社エコ・エンジェルズを設立、その翌年に「無焼成レンガブロック」の製品化に成功した。ここで役にたったのが「圧力混練」と言われる窯業技術だ。いくつもの特許をとったプラントでさまざまな廃棄物を強制的に混ぜて、均一性の高い原料を作る。さらに、真空成形をしてセメントを固化剤に使い、密着度の高いレンガを作る。

通常のレンガは1000度から1200度程度で焼くため、CO2(二酸化炭素)を排出する。しかし、燃焼の必要がない無焼成ならば、製造過程からCO2を出すことがない。排水、排気も無く、強度も焼成レンガと同じものができ、価格は半分に抑えることが可能だ。

これまではリサイクル原料として使いづらかった下水道汚泥消却灰やダム汚泥、金属スラグなども利用できる。すでに関西電力、東京電力と提携して兵庫県と茨城県に工場を建設し、今では、本業のタイル製造と肩を並べるほどの売り上げを記録している。

世界のレンガ消費量の約50%を占有する中国にも進出を狙う。

「北京五輪へ向けて中国は日本の企業が持つ高度なリサイクル技術に注目している。中国の環境対策に我が社の技術が生かされれば、国際貢献の意味から非常にうれしい」と実現へ向けて意欲を燃やしている。

メモ
本社・笠原町1258。資本金4000万円。従業員は21人で、エコ・エンジェルズには3人が出向している。昨年度の売り上げは5億円で、レンガの売り上げが約40%を占める。

(平成16年12月3日 読売新聞)

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